1839年創業の由緒ある蒸溜所。北ハイランド地方の北海に通じるクロマティー湾の入り江沿い、アルネスという町の郊外にあります。
2代目オーナーであるマッケンジー兄弟は、ブレンデッドウイスキーの「ホワイト&マッカイ」を造ったジェームズ・ホワイトとチャールズ・マッカイの友人でした。その縁で、ダルモアはホワイト&マッカイの中核をなすキーモルトとして使われるようになりました。
「ダルモア」はホワイト&マッカイのキーモルトとして有名ですが、同時に“シガーに合うモルト”としても知られています。北ハイランドの伝統を受け継ぐ美酒「ダルモア」の定番品の「ダルモア12年」の味わい。口コミなどをご紹介していきます。
目次
ダルモア蒸溜所
1839年、アレキサンダー・マセソンによって創業され、1867年に地元のマッケンジー兄弟がオーナーとなりました。「ダルモア(DALMORE)」とはゲール語やノース語由来の言葉で、「川辺の広大な草地」の意味です。クロマティー湾とブラックアイルを見渡す、大麦の豊かな土壌で、古くから周辺の山は鹿狩りの名所として知られています。
ボトルに輝く「牡鹿の紋章」
ボトルに輝く勇者の印「牡鹿の紋章」は、2代目オーナーであるマッケンジー兄弟の家の紋章です。1263年、時のスコットランド国王・アレキサンダー3世が牡鹿に襲われそうになった時、兄弟の祖先クラン・マッケンジーが命を救った。その謝意として牡鹿の紋章を賜ったそうです。
非常にユニークなポットスチル
ランタン型のヘッドに、上部は弧を描かず平らになったT字型の形。再溜釜には、ウォータージャケットという冷却装置がついており、ヘビーな蒸気を釜に戻す、リフラックスを多く起こさせる。これが、豊かな風味を生み出す重要な要因だといわれている。
色々な種類の熟成樽を使い分ける
熟成樽は多くの蒸溜所がバーボン樽とシェリー樽を主体に使用する中、マディラ、マルサラ、ポート・ワインの樽などさまざまな樽を使用しています。
又、シェリー樽はシェリーの名門“ゴンザレス・ビアス社”からマツサレム30年等の熟成に使用した樽の提供を受けている数少ない蒸留所のひとつで、その味わいはフルーツ香豊かで柔らかい口当たりに仕上がっています。
「1263キングアレキサンダー3世」は、6つの樽を使用したユニークな逸品。
2010年には、3本限定で出された「ダルモア64年 トリニタス」が競売価格12万ポンド(約1680万円)で販売され、話題になりました。
ダルモア12年の味わいと口コミ評判は!?
深みのある赤褐色、フレッシュな柑橘類や甘いバニラを想わせる味わいが特徴。少量の水を加えると、フレッシュさと甘みが際立ちます。
香り:オレンジマーマレードとスパイスを感じさせる香り。
味わい:フレッシュな柑橘系フルーツのなかに、甘いバニラを感じさせる味わい。
フィニッシュ:コーヒー、チョコレートのアフターテイスト。
実際に飲まれた方達の口コミ評判をご紹介します。
香りがとても良かったです
・シェリーの香りがとても良く、リッチな気分になれます。チョコレートや熟したレーズンのような香りがとても良いです。
贈答用に購入しました
・相手がとても喜んでくれました。また、頼みたいと思います。
・実際には15年を希望されていたのですが、間違えて12年を購入しました。お土産に持っていたところ大変喜んでいただきホッとしました。
瓶のデザインがかわいい
・瓶のデザインがかわいくて、味も香りもとてもよく、大変満足しました。
・ジャケ買い要素もあり購入。醸造所のご先祖が鹿狩り中の王様を助けた由でこの家紋を賜ったというバックストーリーもグッときました。メープルシロップ、梅酒や黒糖のような豊潤で甘い香り。これは空気にさらされると顕著です。口当たりがスッとしていて口の中に残る不快感がない。常に棚に置いておきたい一品に出会えました。
これはこれで葉巻に合います
・葉巻に合うウイスキーを探していて、ダルモア シガーモルトを注文したつもりが間違えて購入してしまいました。しかし、本品も口当たりが柔らかく飲みやすいので、紫煙でイガイガした口内を潤すのに最適のウイスキーの一つと言えそうです。本来の目的だったシガーモルトも入手して、比べてみたいと思います。
コストパフォーマンスが良い
・ハイランドシングルモルト12年物でこの値段はコスパ的にはOKです。シェリーの香りが豊潤で甘みの強いお酒です。女性向かもしれません。
ダルモア12年のまとめ
ダルモアのウイスキーづくりは、麦芽づくり、ピート乾燥から始まる昔ながらの伝統製法がシェリー樽主体の貯蔵・熟成工程に貫かれていて、潮風を受けながら施される長期熟成により、その味わいはフルーツ香豊かで柔らかい口当たりのシングルモルトウイスキーに仕上がっています。
スコットランドで名を馳せ、国際競技会で様々な賞を受賞しているホワイトマッカイ社のマスターブレンダー「リチャード・パターソン」が自信を持って送り出すシングルモルトをぜひ一度試してみませんか?