スプリングバンク蒸溜所はモルティングからボトリングまでの工程を同一敷地内ですべて行っている唯一の蒸溜所で、「スプリングバンク」、「ロングロウ」、「ヘーゼルバーン」という3つのタイプの異なるシングルモルトを生産しています。
ウイスキー愛好家の間では『モルトの香水』と称されるほど香り高く、港町に位置する蒸溜所という独特の熟成環境から『塩辛い(Briny)』味わいを帯びるなど、最も個性的な香味のシングルモルトのひとつとして知られています。
今回取り上げるのはスプリングバンク蒸溜所の基幹商品でもある、スプリングバンク10年についてその味わい、特徴や口コミなどをご紹介します。
スプリングバンク蒸留所
スプリングバンク蒸留所は、スコットランド西岸のキンタイア半島先端のキャンベルダウンという小さな町にあります。
創業は1828年、レイド一族によるものです。経済的な理由により1837年にJ&Aミッチェルの所有となり、スコットランドでも数少ない独立資本の蒸留所です。
かつてのキャンベルタウンには蒸留所が30以上も林立していましたが、米国禁酒法などの影響により、現在ではわずかに３ヵ所に激減してしまいました。そのうちのひとつ。製麦からボトリングまでの全工程を蒸留所の敷地内で管理するスタイルを守り続ける姿勢は、キャンベルタウンモルトの看板を背負う自負と誇りの表れです。
スプリングバンクの仕込水
仕込み水は蒸留所から約5キロ離れたキャンベルタウンの南に位置するクロスヒル湖の水を使用しています。高度1155フィートの山の北斜面から湧き出ている源泉からの水です。クロスヒル湖は、19世紀に第７代アーガイル公キャンベルがウイスキーの都である町の為に造らせた湖としても知られています。
スプリングバンク蒸留所は、今日も伝統の味を頑なに守り続けているのです。味は湖風を含んだ爽やかなブリニー（塩味）で香りは優雅な甘さがあるのも特徴です。キャンベルタウンモルトの伝統を現代に受け継ぐ貴重な逸品。
製麦から瓶詰まで全工程を敷地内で行う
創業以来、すべての麦芽は自家製麦（フロアモルティング）を行い、初留釜は石炭での直火で蒸留されており、トースト（焦がす）の効果がスプリングバンクの風味を決定付けています。
製麦からボトリングまでのすべての工程を蒸溜所の敷地内で管理する姿勢は、キャンベルタウンモルトの看板を背負う自負と誇りの表れです。
スプリングバンク10年 味わいと口コミ評判は！？
オイリーで樽の香りが強く複雑さを増しています。塩気が抑え目で華やかで濃密な甘さ、ナッツのようなクリーミーな味わい。非常にバランスが取れたモルトです。
色：秋の黄金色
香り：洋ナシ、バニラ、麦芽、かすかなピート
味：麦芽、ぴりっとした塩気、シナモン、ナツメグ、バニラエッセンス、オーク材
実際に飲まれた方達の口コミ評判をご紹介します。
飲みやすいシングルモルトです
・スプリングバンクは「塩辛い」イメージがあり、そう批評するコメントもありますが、私はそれほど感じませんでした。まろやかなスペイサイドモルトよりもクセがありますが、飲みやすいと思います。
アイラほどピーティーではない
・ラフロイグやアードベックほどピーティーではなく、しょっぱさが際立つ。エイジも若いけど同価格帯のモルトのなかではお気に入り。
・美味しいです。 でもアイラの濃いめが好きな人には少しもの足りないと思います。 それでも独特の癖は感じられストレートと過水した時の味の変化も楽しめるお酒でチャレンジしてみて良かったです。
流石モルトの香水と言われているだけある
・うまいです！開封しグラスに注いだら、モルトの甘い豊潤な薫りが溢れて、部屋中に芳醇な香りに満たされました。
・素晴らしいウィスキーです。幸せになれる１本なので是非まずはストレートで、そのあとはロックやトゥワイスアップでお楽しみ下さい
頑固おやじの塩辛？
・ストレートでも加水してもあまり変化を感じず「塩辛い」です。このモルトは強烈な個性で塩辛いモルトが好きな方はハマると思います。
美味しかったです
・数少ないキャンベルタウンモルトとのことで興味もあり飲んでみました。当たり前かも知れませんが、普通のシングルモルトウイスキーです。味は、やや強め、フルーツ系の味、ウイスキーらしい芳香、爽やかな後味です。
スプリングバンク10年まとめ
２回半の蒸留と最良の樽使用での熟成で、瓶詰めの際は冷却濾過を施さず度数を46度とすることをポリシーとしています。
全モルトウイスキーの中でもっとも塩味がするといわれるが、それが甘さと深みのあるコクにマッチ絶妙のハーモニーを奏でている。とにかく香りが豊かで、グラスに注いだだけで部屋中に甘い香りが充満していくようです。女性でも抵抗なく飲めるモルトウイスキーのひとつと言えます！