”エジンバラモルト”とも呼ばれる、ローランドの雄。ローランド地方に現存する数少ない蒸留所の一つ。スコットランドの首都、エジンバラの喧騒からわずか20マイル(約32km)にありながら、大麦畑に囲まれたのどかな風景の中にあり、生み出されるウイスキーは「エジンバラモルト」と呼ばれます。
今回は、そんなグレンキンチー蒸溜所の中から定番品の「グレンキンチー12年」をご紹介していきます。
目次
グレンキンチー蒸溜所
1825年に農業者のジョン&ジョージ レイトによって設立されたグレンキンチーは、ミルトン蒸溜所という名前で運営され、1837年にライセンスが与えられ、グレンキンチー蒸溜所に改名されました。グレンキンチーとは「キンチー川の谷」の意。蒸溜所の側にはキンチー川が流れている。キンチーはかつてこの地を所有したド・クインシー家(de Quincey)に由来すると言われる。
スコットランドの首都エジンバラから東に30kmほどの所に建つ。大麦畑に囲まれたのどかな地で生産されるウイスキーは「エジンバラモルト」と呼ばれています。現在は建物の一部がウイスキー博物館になっています。
グレンキンチーは長らくブレンド用原酒の生産のみを行って来たが、1988年に初めてグレンキンチーの名でシングルモルトウイスキーを発売した。現在のアルコール生産能力は年間250万リットル。
スコットランドでも最大級のスチルを使用していることでも有名です。
ローランド地方にある数少ない蒸留所の一つで、爽やか口当たりとライトな味わいが特徴です。
ビクトリア朝スタイルの蒸溜所
1890年代には、エジンバラのウイスキー商人、ブレンダーといった同志たちからなる組合により買収され、復旧作業が行われました。復旧には10年の歳月を要しましたが、その結果、特徴的な赤レンガのビクトリア朝スタイルの蒸留所として生まれ変わったのです。
グレンキンチーの製造
グレンキンチー蒸留所の生産能力は年間170万リットルです。 スコッチウイスキーでは一般的に仕込み水は軟水が用いられるが、グレンキンチーでは、隣接するラマームア丘陵が水源の硬水を、仕込み水として使用している。
グレンキンチーの生産のかなり独特な側面は、蒸留所には蒸留酒を冷却させるために、いまだに使われている鋳鉄製の樽があります。丸型の通常のワームタブとは対照的に、グレンキンチーのものは2階建てで、長方形の螺旋形をしています。
独自のランタンヘッドのポットスチル
グレンキンチーは常時1つのウォッシュスチル(初溜釜)と1つのスピリッツスチル(再溜釜)だけを稼働させており、それぞれが巨大な能力を持っています。 ウォッシュスチルは21,000リットル、スピリッツスチルは17,200リットルの容量です。ウォッシュスチルの大きさは、現在スコットランドで最大です。
グレンキンチーのポットスチルは、独特のランタンヘッドと呼ばれる独自の形状で、ウォッシュとスピリッツの両方のスチルは、釜の蓋のすぐ上で、首に収縮する部分があります。 この収縮部分は、液体の激しく沸騰して移動する表面から蒸気を分離します。 これによって、ピュアな蒸気を抽出するのに役立ってるといわれています。
グレンキンチー12年の味わいと口コミ評判は!?
グレンキンチーはライトかつデリケートなシングルモルトで、
かすかなフローラルな芳香を伴うスイートかつクリーミーな飲み口です。
この繊細に洗練されたローランドモルトは夕食前の一杯としてまさにうってつけです。
実際に飲まれた方達の口コミ評判をご紹介します。
晩酌用に購入しました
・とても口当たりも良く、おいしかったです。
・口の中でほっこり甘く膨らんだ後、しゅっと引いていくけど、余韻がけっこう長いです。苦味もきっちり。一口で数度美味しい一品。
ローランド代表でこのグレンキンチーをチョイス
・受賞歴があるだけのことはあって、香りの良さ、飲みやすさに感心しました。ほんのり甘くてまろやか。お薦めできるスコッチがまた一つ増えました。
アイラ以外を馬鹿にしていましたが…
・なんともその上品な味わいに感動しました。個人的には鼻に抜けるというよりも口の中全体で楽しむ感じかなと思っています。
・すごく飲みやすいので、また買います。ローランドも捨てたもんじゃないんだ。
癖が無くあっさりしてるので少し物足りないかも
・それほど辛口ではありませんが、若干鼻に抜けるくらいの辛口です。甘い香りよりスパイシーかな。
・あまり癖がなく、すっきりしてます。もっとコクがある方がいいかな。
優しい香りのウィスキー
・パブで飲んでから好きになり購入。よく言われる花のような優しく華やか香りがします。けっこうお手ごろな価格のウィスキーですが、これはワンランク上のうウィスキーと遜色ない、友人知人におすすめしたい逸品です!
グレンキンチー12年のまとめ
肥沃な大地で育てられた軽くドライな食前酒向きモルト。繊細なアロマには切り花、干し草、バニラ、素朴な花の香りなどのニュアンス。軽い口当たりながら甘美でスパイシーな味わいは、食事の邪魔をしないため食前酒に用いるのも良いですね。