1885年創業。スコットランドの最北部、オークニー諸島で一番大きな島、メインランド島のスキャパ海峡に面して建っています。
スキャパ(SCAPA)とはノース語(バイキングの言葉)で「ボート」の意。ラベルやボトルに描かれたデザインは、北海に浮かぶ帆船をモチーフにしている。その下には、オークニー人の誇りである呼称「THE ORCADIAN(オーカディアン)」の文字も書かれています。
バランタイン17年のキーモルトとして有名で他の6種類の原酒と共に、「バランタイン魔法の7柱」と呼ばれています。90年代からシングルモルトとしてボトリングされ、少量がリリースされています。
目次
スキャパ蒸溜所
北海に浮かぶオークニー諸島メインランド島。2度の世界大戦で戦略的拠点だったこの島の南に、、スキャパ蒸溜所はあります。
北海と大西洋をつなぐこの海峡は、第1次世界大戦時の1918年にドイツの戦艦ヒンデンブルグとセドリックが沈められたことで有名で、崖から沈んだ戦艦の舟形が波間に見え、長い間、見物客で賑わったとのこと。
蒸溜所はこの第一次世界大戦の間、スキャパ・フローに駐留していた英国海軍将校達の兵舎として使用され、ミルルームには彼らが作った木造の階段が残っており、英国海軍の思い出が偲ばれる蒸溜所として知られています。
使用する麦芽は、アイランズでは珍しくピートを炊かないノン・ピーテッド麦芽。初溜には独特の円筒型のローモンド・スチルを使用しています。
アイランズでは珍しいノン・ピーテッド麦芽を使用
スキャパ蒸溜所はアイランズ・モルトにしては珍しく、ノン・ピーテッド麦芽を使用しています。
アイランズ・モルトの最大の特徴はピーテッド麦芽であるといわれている中、スキャパの創始者達はスキャパ独自の個性を模索したのでしょう。原酒に含まれる、より繊細な風味を引き立てるためにノン・ピーテッド麦芽を使用しているといわれています。
海のすぐ横にある樽貯蔵庫
スキャパ蒸溜所の樽貯蔵庫は海の近くにあるため、庫内には磯の香りが充満しています。
樽の中で熟成している間、アルコール分が少しずつ蒸発し、新鮮な潮風にとって代わられる、つまり密やかに呼吸を行っています。この呼吸により、スキャパには、微かな潮の風味やドライな後味という特徴が生まれてきます。
独自のローモンド・スチルによる蒸留
初溜釜は、現在ではめったに見られなくなったユニークな形のローモンド・スチル。円筒の独特なこの初溜釜を使用することで、ライトでエレガントな味わいのモルト原酒が生まれます。
厳選されたバーボン樽による熟成
バニラのような滑らかな甘さを引き出すために、熟成にはバーボン樽を使用します。その樽はスキャパの熟練された目利きによって、もっとも適したものだけが選ばれます。
特にスキャパ スキレンの熟成には100%ファーストフィルのバーボン樽をしており、セカンドフィルと比べてより豊かなバニラの香りが授けられます。
※ファーストフィルとは、バーボンなどの熟成に使われた樽を初めてスコッチの熟成に使用することです。2回目に使用することをセカンドフィルと言います。
5人の職人たち
スキャパ蒸溜所はオークニー諸島のメインアイランドにあるとても小さな蒸溜所です。
最近では製造・品質管理をコンピュータでおこなう蒸溜所も増えてきましたが、スキャパ蒸溜所では全5名のクラフトマンたちが、コンピュータを使わず、今もハンドメイドですばらしい原酒を作り出しています。
スキャパ スキレンの味わいと口コミ評判は!?
スキレン(SKIREN)とはノース語で「輝き」や「明るい空」の意。オークニー諸島の美しい海や青い空をイメージしたネーミング。
バニラや花を思わせる香りとなめらかな味わいが特長で、甘い余韻が長く続きます。
色:輝くような黄金色
香り:新鮮な洋ナシやパイナップル、トロピカルフルーツを思わせる香りと、花(ヘザー)のような甘い香り。
味わい:ハニーデューメロンのような爽やかさとバニラのような甘さを感じる。
フィニッシュ:爽やかな甘い余韻が長く続く。
実際に飲まれた方達の口コミ評判をご紹介します。
甘みはほどほどに旨味がしっかりでいいです
・ストレートではフルーツの華やかな香りにスモーク、ナッツや木の落ち着いた香り。味わいがびっくりするくらいマイルド!ハイボールにするとややマイルドになりすぎる感はあるけれど美味しい。
ボトルもカッコイイです
・香りがシナモン?いや、ニッキ感が…。 味、蜂蜜?ドライフルーツ?口当たりが良くスムース。微かにピート系のスモーキーさもあります!おつまみは、ドライフルーツ相性Good!
華やかでまろやか
・開封した時、華やかな香りでとてもまったりした喉越しでとても美味しかったのですが、2~3週間置いて頂くと、もっとまろやかで飲みやすく成りました。好みですが、寝かす事も必要だと思いつつ楽しんでいます。
これは美味しい
・オイリーさやアルコールランプの燃えかすのようなニュアンスもあるけど、やっぱり美味しいよねえ。加水しても崩れにくい。正直コスパ高いと思う。
私はハイボールかロックで飲んでます
・ハイボールで甘い香りが、炭酸と一緒に口の中に広がって美味しいです。ロックは氷が溶けてくると味わいも徐々に変化していくのが面白いですよ。
スキャパ スキレンのまとめ
強い風が行き交う地形。海原に浮かぶ険しい断崖の島々。スキャパのエレガントなテイストは、厳しい気候とふるい伝説が残るスコットランド北方の島、オークニーが生み出したと言っても過言ではありません。
北の潮風を感じさせるスパイシーな味わい。とろりと濃厚、奥深いひと口。バランタイン17年のキーモルトとしても有名なスキャパ蒸溜所の「スキャパ スキレン」をぜひ一度お試しください。
この蒸溜所の他のウイスキー